赤い「何か」が出ている!
皆さん、こんにちわ。
りんごの樹動物病院、勤務医のコムラです。
オミクロン株が爆発的に広まって大分経ってきましたが、
改めて、
「飼っているワンちゃんや猫ちゃんにコロナウイルスって感染するの?」
もしくは、
「お家の子に感染してしまったらヒトにも感染させちゃうの?」
という質問に対して、
皆さんはどう答えますか?
知っている方も多いと思いますが、
現時点では、
コロナウイルスの感染経路はヒト-ヒト感染がメインであり、
イヌ-ヒトもしくはネコ-ヒトでの感染・発症は確認されていません。(農林水産省、厚生労働省HPより)
今後の変異株の存在などでどうなるかは分かりませんが、
個人的にはあまり怖がりすぎるのも良くないのではないかと思っています。
大事なのは、
自分がもしコロナに感染してしまったときに、
大事な家族とどのように接しなければいけないか、
このことをしっかりと考えておくことですよね。
今は世界でもさまざまなニュースが流れていますが、
全速力で、
平和に向かってくれることを願っています。
さて、
前回から【眼が赤いとは】というテーマについてお伝えしていますが、
今回はそのパートⅡになります。
眼の中で赤くなるのって、
もちろん結膜だけではないんです!
というお話しをしていきます。
上の写真で赤く見えているのは、
結膜(白目の部分)ではなく、
瞬膜(第3のまぶた)と言います。
瞬膜とは、
上まぶたや下まぶたと同様に眼を乾燥させない(涙の産生)機能や、
眼の表面の免疫(病気に対する抵抗力)に関わる役割を持っています。
本来は目の内側に収納されている瞬膜の一部が、
写真のように、
外側に飛び出てきてしまう状態を
瞬膜腺脱出や第3眼瞼腺脱出と言い、
別名【チェリーアイ】とも呼ばれています。
こちらの方が聞いたことがある方も多いかも知れませんね。
これをそのまま放置してしまうと、
眼はドライアイとなり、
【乾性角結膜炎】が進行して、
どんどん眼の表面の炎症が悪化し、
眼に傷がつきやすくなったり、
眼がどんどん黒ずんで見えなくなってしまう、
なんていうことにもなりかねません。
チェリーアイの治療には手術が必要となる場合が多いです。
ただ綿棒などで押し込むだけでは応急処置をしているだけで、
治したことにはなりません。
時間が経つほど治療も難しくなってくるため、
見かけたら早めに動物病院へ相談して下さい。
それでは、また次回に。(^^)
専門医
滝山 直昭
Naoaki Takiyama
獣医師 / 医学博士 / アジア獣医眼科専門医 / アジア獣医眼科学会(AiSVO) /
アジア獣医眼科専門医会(AiCVO)Secretaryアジア獣医専門医協(AiBVS)Treasurer / 日本獣医眼科カンファレンス理事
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